転職エージェントとの初回面談で伝えるべき5つ|元リハ部長が教える担当者の動かし方

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転職に悩むリハスタッフ
転職に悩むリハスタッフ

転職エージェントとの面談、
何を話せばいいの?
うまく伝えられるか不安……

転職エージェントに登録した。

数日後、担当者との初回面談がある。

電話やオンラインで行われることも多いですが、ここで多くの人が悩みます。

「何を話せばいいんだろう?」

実は、この最初の30分〜1時間で、今後紹介される求人の方向性は大きく変わります。

私は施設側、つまりエージェントから人材の紹介を受ける側として、多くの担当者とやり取りしてきました。

そこで感じたのは、同じ転職エージェント会社でも、担当者が求職者をどこまで理解しているかによって、施設に届く紹介内容の具体性が大きく違うということです。

この記事では、次の内容を解説します。

  • 初回面談で伝えるべき5つのこと
  • 伝え方に注意したい2つのこと
  • 担当者の質を見極める3つの質問
  • 担当者を変更したいときの伝え方

面談前に読んでおけば、エージェントに任せきりになるのではなく、自分の希望に合った求人を紹介してもらうための準備ができます。

  • 理学療法士として臨床経験15年以上
  • 元リハ部長、現経営管理部長
  • 多くの採用・昇進の評価をする側を経験
  • 整形クリニック複数の経営に関与
  • 自身も昇進・キャリアアップで年収アップを実現
  • 論文を年間200本以上チェックし、正確な情報を発信
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初回面談は「求人を紹介してもらうだけの場」ではない

まず、初回面談の位置づけを変えてみましょう。

初回面談を、

「求人を紹介してもらう場」

だと思っている人は多いです。

もちろん、それも間違いではありません。

しかし、もう一つ重要な目的があります。

それは、担当者が施設に対してあなたを紹介するための、取材の場だということです。

転職エージェント経由で応募すると、担当者が履歴書や職務経歴書と一緒に、推薦文や紹介コメントを施設へ送ることがあります。

施設側は、応募書類だけでなく、その紹介内容も見ています。

例えば、次のような文章です。

急性期病院で5年間勤務し、術後患者を中心に担当されています。後輩指導にも携わり、リーダー業務の経験もあります。

具体的な実績やエピソードが入っていれば、採用担当者も応募者の強みをイメージしやすくなります。

一方で、内容が抽象的だと、

「とりあえず紹介された人なのかな」

と受け取られる可能性もあります。

つまり、初回面談は担当者に、

「施設へ伝えてほしい自分の強み」

を渡す場でもあるのです。

この視点を持つだけで、面談で話す内容が変わります。


初回面談で伝えるべき5つのこと

①希望条件は「優先順位つき」で伝える

転職先に求める条件は、一つではないと思います。

  • 給料を上げたい
  • 休みを増やしたい
  • 通勤時間を短くしたい
  • 教育体制のある職場で働きたい
  • 人間関係の良い職場を選びたい
  • 残業を減らしたい

もちろん、どれも大切です。

しかし、すべてを同じ優先度で伝えると、担当者は求人を絞り込めません。

その結果、希望と少しずつズレた求人が増えてしまいます。

伝えるときは、次の3段階に分けましょう。

  1. 絶対に譲れない条件
  2. できれば満たしたい条件
  3. 妥協できる条件

伝え方の例

絶対に譲れないのは、年間休日120日以上であることです。
次に重視するのは、教育体制です。
給与については、前職と同程度であれば検討できます。

施設側から見ても、希望条件が明確な候補者は、採用後のミスマッチを判断しやすくなります。

「全部大事です」ではなく、何を最優先するのかを伝えてください。


②NG条件を先に伝える

希望条件は話しても、

「これだけは避けたい」

という条件を伝えない人は少なくありません。

しかし、求人紹介のズレを減らすためには、希望条件以上にNG条件が重要です。

例えば、次のような条件です。

  • 訪問リハビリは希望しない
  • 夜間対応のある施設は避けたい
  • 通勤時間が1時間を超える職場は難しい
  • 土日勤務が毎週ある職場は検討できない
  • 管理職候補の求人は希望しない
  • 一人職場は避けたい

先に線を引いておけば、担当者も対象外の求人を紹介しにくくなります。

伝え方の例

通勤時間が片道1時間を超える求人は、基本的に検討しません。
また、現時点では訪問リハビリへの転職は考えていません。

遠慮して曖昧に伝えると、担当者も、

「条件によっては検討してくれるかもしれない」

と判断します。

条件外の求人を減らすためにも、NG条件は最初に言い切りましょう。


③転職理由は「本音」を話す

面接では、退職理由を前向きな表現に変えて伝える必要があります。

しかし、転職エージェントの担当者には、できるだけ本音を話してください。

例えば、次のような理由です。

  • 残業が多い
  • 給料が上がらない
  • 人間関係に悩んでいる
  • 教育体制がない
  • 評価制度に納得できない
  • 管理職の負担が大きい
  • 希望していない部署へ異動になった

本音を伝える理由は、主に2つあります。

理由1:同じ問題のある職場を避けるため

あなたが何に悩み、何を避けたいのかが分からなければ、担当者は似た問題のある施設を紹介してしまう可能性があります。

例えば、

「残業が多い職場から離れたい」

という本音を隠したままでは、残業が多い高給与求人を紹介されるかもしれません。

理由2:面接向けの表現を一緒に考えるため

転職理由の本音を、そのまま面接で伝える必要はありません。

担当者には本音を話し、面接で伝える表現は一緒に考えればよいのです。

例えば、

人間関係が悪く、働き続けるのが難しいです。

という本音がある場合、面接では、

多職種で連携しながら、チーム医療に取り組める環境で経験を積みたいと考えています。

といった表現に整理できます。

担当者には本音。面接では前向きな表現。

この2つは分けて考えましょう。


④連絡手段と時間帯を指定する

在職中に転職活動をしていると、日中の電話に困ることがあります。

勤務中に何度も着信があると、周囲に転職活動を知られる可能性もあります。

そのため、初回面談の時点で連絡方法を指定してください。

伝え方の例

普段の連絡は、メールかLINEでお願いします。
電話は平日の18時以降であれば対応できます。

または、

勤務中は電話に出られないため、急ぎでなければメールでご連絡ください。

多くの場合、事前に伝えておけば対応してもらえます。

連絡方法を指定することは、失礼ではありません。

むしろ、連絡がつかない状態を繰り返すよりも、対応できる時間を明確にしたほうが、担当者にとっても動きやすくなります。


⑤推薦文に使える「数字とエピソード」を伝える

担当者が施設へあなたを紹介するためには、具体的な材料が必要です。

特に伝えておきたいのは、次の3つです。

数字で示せる実績

  • 1日平均〇単位を担当
  • 1か月に〇人の新規患者を担当
  • 人工関節術後の症例を年間〇件経験
  • 学会発表〇回
  • 新人教育を〇年間担当
  • 主任として〇人のスタッフを管理

具体的なエピソード

  • 印象に残っている患者への関わり
  • 多職種と連携して問題を解決した経験
  • 後輩指導で工夫したこと
  • 業務改善に取り組んだ経験
  • クレームやトラブルに対応した経験

志望する背景

  • なぜ訪問リハに挑戦したいのか
  • なぜ急性期を希望するのか
  • なぜ管理職を目指すのか
  • なぜクリニックで働きたいのか

面談の最後には、担当者へ次のように聞いてみましょう。

今日お話しした内容の中で、施設への推薦文に使えそうな部分はありましたか?

この質問をすると、担当者が自分の経歴をどこまで理解しているかも分かります。


伝え方に注意したい2つのこと

①他社エージェントの利用状況

転職エージェントを複数利用することは、珍しいことではありません。

他社を利用している場合も、隠す必要はありません。

伝え方の例

現在、情報を比較するために、他社の転職エージェントも利用しています。

ただし、一つだけ注意が必要です。

同じ求人に、複数のエージェントから応募しないこと。

同じ施設へ重複して応募すると、施設側とエージェント側の双方で確認が必要になります。

施設側から見ても、

「応募状況を本人が管理できていないのではないか」

という印象につながる可能性があります。

応募した求人は、次の項目を自分で管理しましょう。

  • 施設名
  • 応募日
  • 利用したエージェント
  • 選考状況
  • 面接日
  • 内定条件

複数利用する場合ほど、応募管理は自分で行う必要があります。


②希望年収は「最低ライン」と「希望額」を分ける

希望年収を聞かれたときに、

「高ければ高いほど良いです」

「特に決めていません」

と答えるのはおすすめしません。

担当者には、具体的な金額を伝えたほうが求人を探しやすくなります。

ただし、金額は一つではなく、2段階で伝えましょう。

  • 最低限必要な年収
  • 希望する年収

伝え方の例

生活面を考えると、最低でも年収400万円は必要です。
できれば年収430万円以上を希望しています。

最低ラインだけを伝えると、その金額に近い求人が中心になる可能性があります。

一方で、希望額だけを伝えると、紹介できる求人が極端に少なくなることがあります。

2段階で伝えることで、担当者は、

「最低ライン以上で探し、希望額に近づけるよう交渉する」

という動きがしやすくなります。


担当者の質を見極める3つの質問

転職エージェントは、会社だけでなく、担当者によって対応の質が変わります。

施設側として多くの担当者とやり取りしてきましたが、情報量、返信速度、推薦文の丁寧さには個人差がありました。

初回面談では、求人を紹介してもらうだけでなく、こちらからも担当者を見極めましょう。


質問①「直近の退職者は、どのような理由で辞めていますか?」

求人票には、職員の退職理由までは書かれていません。

そこで、担当者に次のように聞いてみます。

この施設で直近に退職した方は、どのような理由で辞めたのでしょうか?

担当者が施設の内部情報を持っている場合、具体的な回答が得られる可能性があります。

その場で分からなくても、

「施設へ確認してみます」

と持ち帰ってくれる担当者であれば、誠実な対応です。

一方で、質問を曖昧に流す場合は、その担当者から得られる情報が限定的である可能性があります。


質問②「私の経歴で評価されそうな点はどこですか?」

次に、自分の経歴をどう評価しているかを確認します。

私の経歴の場合、施設側から評価されそうな点はどこだと思いますか?

具体的に答えられる担当者は、あなたの経歴を理解しようとしています。

例えば、

  • 整形外科での経験年数
  • 術後患者への対応経験
  • 後輩指導の経験
  • 管理職経験
  • 学会発表や資格
  • 訪問・通所・入院など複数領域の経験

この質問への回答は、そのまま応募書類や面接で使える自己PRのヒントにもなります。


質問③「求人が合わない場合は断っても大丈夫ですか?」

担当者から紹介された求人を、すべて受ける必要はありません。

初回面談で、次のように確認しておきましょう。

紹介いただいた求人が希望に合わない場合は、率直にお断りしても大丈夫ですか?

通常は、

「もちろん大丈夫です」

と回答されます。

しかし、断るたびに理由を強く追及する、応募を急かす、希望条件を変えるよう圧をかける場合は注意が必要です。

あなたの転職活動よりも、担当者自身の成約を優先している可能性があります。


合わない担当者は変更してもよい

次のような状態が続く場合は、担当者の変更を検討して構いません。

  • 希望条件と違う求人ばかり紹介される
  • NG条件を繰り返し無視される
  • 返信が極端に遅い
  • 応募や内定承諾を急かされる
  • 求人の質問に答えてもらえない
  • 話を聞かず、一方的に求人を勧められる
  • 連絡方法や時間帯の希望を守ってもらえない

担当変更は、失礼な行為ではありません。

施設側に担当変更の情報が伝わり、応募者の評価が下がるということも、通常はありません。

問い合わせフォームやメールでは、次のように伝えられます。

お世話になっております。
現在ご担当いただいている〇〇様には丁寧に対応いただいておりますが、転職活動の進め方について、自分の希望と方向性が合わない部分があるため、ご担当者の変更をお願いできますでしょうか。
お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

ポイントは、

「対応が悪い」ではなく「方向性が合わない」

と伝えることです。

細かい理由を長く説明する必要はありません。

担当者を変更しても状況が改善しない場合は、その会社の利用を中止し、別の転職エージェントを中心に進める方法もあります。

複数登録のメリットは、求人件数を増やすことだけではありません。

担当者の情報量や対応の違いを、比較できることにもあります。


初回面談前のチェックリスト

面談前に、次の内容をメモしておきましょう。

希望条件

  • 絶対に譲れない条件
  • できれば満たしたい条件
  • 妥協できる条件
  • 希望する職種や施設形態
  • 希望する勤務地
  • 通勤時間の上限

NG条件

  • 避けたい施設形態
  • 対応できない勤務時間
  • 土日勤務や夜間対応の可否
  • 希望しない業務内容
  • 最低限必要な休日数

転職理由

  • 現在の職場を辞めたい本当の理由
  • 次の職場で実現したいこと
  • 面接での伝え方に悩んでいる部分

経歴と実績

  • 経験年数
  • 主な担当疾患
  • 担当した患者数や単位数
  • 後輩指導の経験
  • 役職経験
  • 学会発表や資格
  • 業務改善の実績

連絡方法

  • 希望する連絡手段
  • 電話に出られる時間
  • 連絡を避けてほしい時間帯

年収

  • 現在の年収
  • 最低限必要な年収
  • 希望年収

この内容を準備しておくだけで、初回面談はかなりスムーズになります。


まとめ|最初の30分で担当者を味方にする

転職エージェントとの初回面談は、求人を紹介してもらうだけの場ではありません。

担当者に自分を理解してもらい、施設へ適切に紹介してもらうための取材の場でもあります。

初回面談で伝えるべきことは、次の5つです。

  1. 優先順位をつけた希望条件
  2. 絶対に避けたいNG条件
  3. 転職を考えた本当の理由
  4. 希望する連絡手段と時間帯
  5. 推薦文に使える数字とエピソード

また、次の2点にも注意してください。

  • 複数の転職エージェントを利用していることは隠さない
  • 希望年収は最低ラインと希望額に分けて伝える

そして、担当者に任せきりにする必要はありません。

  • 施設の退職理由を把握しているか
  • 自分の経歴を理解しているか
  • 求人を断る自由を尊重してくれるか

こちらから質問し、担当者の質を見極めましょう。

転職エージェントは、うまく活用すれば、

あなたの代理人であり、交渉役であり、施設への最初のプレゼンターになります。

紹介される求人の質を高めるためにも、初回面談を受け身で終わらせないことが大切です。

この記事のチェックリストを使い、希望条件や経歴を整理してから面談に臨んでください。

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この記事を書いた人
ミカタ

ミカタ(理学療法士)
元リハビリテーション部長。採用する側として多数の面接を経験し、現在は整形外科クリニックの経営管理部長。年間200本以上の医学論文を読む健康オタク。エビデンスに基づくカラダの話と、採用側の視点で語るリハ職のキャリアの話を発信しています。

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