「糖質制限を頑張ってるのに、体重が全然動かない…😢」
「“ケト”って流行ってるけど、結局ほんとに痩せるの?危なくない?」
「見た目(体脂肪)もスッキリしたいけど、筋肉まで落ちたらイヤ…🥺」
そんな“もやもや”に、ランダム化比較試験(RCT)を集めたメタ解析が答えをくれます。 Leung L Y L 2025
この記事でわかること(先に結論✨)
- 低糖質/ケトは、平均的に「体重・BMI・体脂肪率」を下げやすい
- ただし、効果が出やすい条件がある(特に「期間」と「糖質量」)
- 副作用(ふくさよう)や継続の難しさもデータで確認しておくのが安全
そもそも「低糖質」「ケト」って何?🍚
- 低糖質食(LCD:Low-Carbohydrate Diet):一般に糖質130g/日未満を目安にする食事法 Leung L Y L 2025
- ケトジェニック(KD:Ketogenic Diet):糖質を20〜50g/日くらいまで強く制限し、栄養性ケトーシスを狙う方法 Leung L Y L 2025
※この論文では KD/LCD(ケト/低糖質)としてまとめて検討しています。 Leung L Y L 2025
今回の論文はどんな研究?🔎
「低糖質/ケトは、体重だけじゃなく体脂肪にも効くの?」を、質の高い研究を集めて評価したものです。 Leung L Y L 2025
- 対象:過体重/肥満の成人
- 研究数:33件のRCT、合計2821人 Leung L Y L 2025
- 参加者:女性が約70.56%(女性多めのデータで参考にしやすい✨) Leung L Y L 2025
- 指標:
- BW(体重)
- BMI(体格指数)
- FM(脂肪量)
- BFP(体脂肪率) Leung L Y L 2025
※用語:
- MD(Mean Difference:平均差)=「低糖質群 − 対照群」の平均の差
- CI(Confidence Interval:信頼区間)=結果の“ブレの範囲”の目安 Leung L Y L 2025
結果:低糖質/ケトで何がどれくらい変わった?📉
1) まず“全体”では…
質が良い研究(27件)をまとめた結果、低糖質/ケト(KD/LCD)は対照群よりも👇
- 体重(BW)が平均 −1.87kg Leung L Y L 2025
- BMIが平均 −0.93 Leung L Y L 2025
- 体脂肪率(BFP)が平均 −0.90% Leung L Y L 2025
- でも 脂肪量(FM)は統計的に有意差なし(=はっきり差があると言い切れない) Leung L Y L 2025
👉つまり、ざっくり言うと 「体重・BMI・体脂肪率は下がりやすい」。
ただし “脂肪そのもの(脂肪量)”は条件次第という雰囲気です。
効果が出やすい“条件”が超重要🔥
この論文の強みは、期間と糖質量で細かく見ているところ。
2) 期間:最低でも「1か月」がポイント⏳
論文のまとめでは、1か月以上の継続で体重・BMI・脂肪量(FM)が改善しやすいと整理されています。 Leung L Y L 2025
実際、体重は「1か月」でも有意に下がっていました。 Leung L Y L 2025
✅「まずは短期で試すなら、1か月を目安に“安全に”」が現実的。
3) 糖質量:目安は「50g/日あたり」🍞→🥚
糖質量別の解析では、かなりハッキリ差が出ています。
- 糖質 21〜50g/日:
- 体重 −2.72kg Leung L Y L 2025
- BMI −1.16 Leung L Y L 2025
- 体脂肪率(BFP) −1.36% Leung L Y L 2025
- 糖質 51〜80g/日:体重もBMIも「差が出にくい」結果でした Leung L Y L 2025
そして結論として著者らは、
「過体重/肥満の成人は、1か月以上+糖質は50g/日程度まで」を提案しています。 Leung L Y L 2025
👉つまり、“ゆる低糖質”より、狙うなら糖質はけっこう削る必要がある、という示唆です。
2型糖尿病がある人は?🩺
糖尿病がある人だけを見たサブ解析もあります。
- BMI:1.5〜3か月で有意に低下(MD −2.16) Leung L Y L 2025
- 一方で、まとめられる研究数が少なく、指標によっては結論が慎重です(脂肪率BFPは情報不足で解析しにくい、とされています)。 Leung L Y L 2025
✅糖尿病がある人ほど、食事変更は薬や低血糖リスクも絡むので、自己流は避けて医療者と相談が安全です。
デメリット(ここ大事)⚠️:副作用と“続かなさ”
副作用
KD/LCDで報告されたものとして、
胃腸の不調、腎トラブル、心血管の問題、筋骨格の問題などが挙げられています(研究によって差あり)。 Leung L Y L 2025
続けにくさ(離脱率)
研究全体の平均離脱率は約21.37%。つまり、5人に1人くらいは続けられなかった計算です。 Leung L Y L 2025
👉「効果がある人がいる」一方で、合わない人も一定数いるのが現実。
今日からの“安全な”活かし方💡(自己流で事故らない)
もし低糖質/ケトを試すなら、この論文の提案に沿ってこんな感じが無難です👇
- ✅ まずは1か月を目安に(ダラダラ長期より、区切って見直す) Leung L Y L 2025
- ✅ 糖質量は“やるなら”50g/日前後が一つの目安 Leung L Y L 2025
- ✅ 管理栄養士や医師のチェック推奨(論文でも「医療的な見守り」を強調) Leung L Y L 2025
- ✅ 体調不良・便秘・動悸・めまい等が出たら中断して相談
- ✅ 体重だけでなく、見た目・服のゆるさ・睡眠・気分も含めて評価(短期の数字だけで一喜一憂しない)
※妊娠中、腎臓病など持病がある方、薬を使っている方は特に要相談です。
注意点(必ず読んでね)📌
この結果は、できるだけ信頼度の高い研究(RCT)を集めたシステマティックレビュー(SR)/メタ解析ですが、
- 研究ごとに食事内容や対象者が違い、結果にばらつきがあること
- 「誰でも必ず同じように痩せる」とは言えないこと
- 本記事は医療行為の代わりではなく、体調や持病によっては合わない可能性があること
を踏まえ、鵜呑みにせず、必要なら医療者に相談しながら活用してください。 Leung L Y L 2025
論文情報(引用)📚
Effects of ketogenic and low-carbohydrate diets on the body composition of adults with overweight or obesity: A systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials
著者:Leona Yuen-Ling Leung, Hon-Lon Tam, Jonathan Ka-Ming Ho
受理:2025年1月11日(Received 2024年10月20日 / Accepted 2025年1月11日) Leung L Y L 2025
DOI:10.1016/j.clnu.2025.01.017 Leung L Y L 2025
今日の一歩が、未来の元気をつくります。みんなで健康寿命を延ばしていきましょう!!

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