高たんぱく質ダイエットは、太りぎみの成人の体重管理に役立つ可能性があります。2021年のシステマティックレビューとメタ解析では、高たんぱく質の食事は通常のたんぱく質量の食事より、平均で約1.6kg多い体重減少と関連していました。
👩「糖質を控えているのに、思ったほど体重が減らない」
👨🦱ぱく質が大事って聞くけど、どれくらい意識すればいいの?」
👩🦰「一度やせても、すぐリバウンドしてしまう」
こんな悩みはありませんか?
ダイエットは、ただ体重を落とすだけではなく、落とした体重をどう維持するかがとても大切です。
特に女性は、体重の数字だけを気にして食事量を減らしすぎると、筋肉まで落ちてしまい、結果的に「疲れやすい」「冷えやすい」「リバウンドしやすい」と感じることもあります。
そこで注目されているのが、高たんぱく質ダイエットです。
今回紹介する論文は、
高たんぱく質の食事が、本当に体重管理に役立つのか?
を調べたシステマティックレビューとメタ解析です。
システマティックレビューとは、複数の研究を一定のルールで集めて評価する研究です。
メタ解析とは、複数の研究結果を統計的にまとめて、全体の傾向を見る方法です。
つまり、ひとつの体験談ではなく、複数の研究をまとめて見た内容になります。
まず結論:高たんぱく質は「少し有利」な体重管理法
この論文の結論をわかりやすく言うと、
高たんぱく質の食事は、体重管理にほどよくプラスになる可能性がある
という内容です。
ただし、ここはとても大切です。
高たんぱく質ダイエットは、
「これだけで劇的にやせる」
「誰でも簡単に10kgやせる」
という魔法の方法ではありません。
研究全体では、高たんぱく質の食事をしたグループは、通常のたんぱく質量の食事をしたグループより、平均で約1.6kg多く体重が減っていました。
1.6kgと聞くと、少なく感じる方もいるかもしれません。
でも、ダイエットは短距離走ではなく長期戦です。
同じように食事を見直すなら、筋肉を守りながら、満腹感も得やすい食事の方が続けやすい可能性があります。
この研究はどんな内容?
この論文では、太りぎみ〜肥満の成人を対象にした研究がまとめられています。
主に比べられていたのは、以下のような食事です。
・高たんぱく質の食事
・通常〜低めのたんぱく質の食事
・高炭水化物の食事
・一部では脂質や食物せんいを調整した食事
研究デザインは、RCTが中心です。
RCTとは、Randomized Controlled Trialの略で、日本語ではランダム化比較試験といいます。
参加者をできるだけ公平にグループ分けして、食事法や治療法の違いを比較する研究方法です。
研究期間は、平均で約32週間。
短いものでは約8週間、長いものでは約104週間まで含まれています。
つまり、数日だけの短期ダイエットではなく、ある程度の期間で体重管理を見た研究が含まれています。
高たんぱく質ダイエットの「高たんぱく」ってどれくらい?
この論文での高たんぱく質の食事は、かなり幅があります。
たんぱく質エネルギー比で、18〜59%程度です。
たんぱく質エネルギー比とは、1日の総カロリーのうち、どれくらいをたんぱく質から摂っているかを示す割合です。
たとえば、普段の食事で、
・ご飯やパン、麺が多い
・朝食はコーヒーとパンだけ
・昼はうどんやパスタだけ
・夜もおかずが少なめ
という方は、たんぱく質が足りていない可能性があります。
高たんぱく質ダイエットというと、鶏むね肉ばかり食べるようなイメージを持つ方もいますが、実際にはそこまで極端に考える必要はありません。
まずは、
毎食たんぱく質を入れる
ことが現実的な一歩です。
結果:平均で約1.6kg多く体重が減少
メタ解析の結果、高たんぱく質の食事をしたグループは、通常のたんぱく質量の食事をしたグループより、平均で約1.6kg多く体重が減っていました。
これは、決して派手な数字ではありません。
しかし、長期的な体重管理では、1〜2kgの差が大きな意味を持つことがあります。
たとえば、
「少し戻ってきた体重を止めたい」
「健康診断前だけでなく、普段から体重を安定させたい」
「リバウンドしにくい食事に変えたい」
という方には、参考になる結果です。
大切なのは、体重を急に落とすことではなく、無理なく続けられる食事の形を作ることです。
なぜ高たんぱく質は体重管理に役立ちやすいの?
高たんぱく質の食事が体重管理に役立ちやすい理由として、主に3つが考えられます。
1. 満腹感が続きやすい
たんぱく質は、炭水化物や脂質に比べて、満腹感を得やすい栄養素と考えられています。
たとえば、朝食が菓子パンとコーヒーだけだと、昼前にお腹が空きやすい方も多いと思います。
一方で、卵、ヨーグルト、納豆、魚、鶏肉などを加えると、腹持ちがよくなることがあります。
これは、たんぱく質が食欲に関わるホルモンに影響し、
「もう十分食べた」
というサインを出しやすくする可能性があるためです。
2. 消化や代謝にエネルギーを使う
食べ物は、消化・吸収・代謝される時にもエネルギーを使います。
これを食事誘発性熱産生といいます。
たんぱく質は、炭水化物や脂質よりも、この食事誘発性熱産生が高いとされています。
簡単に言うと、
同じカロリーでも、たんぱく質は体の中で使われる時に少しエネルギーを消費しやすい
というイメージです。
もちろん、これだけで大きくやせるわけではありません。
しかし、毎日の積み重ねとして考えると、体重管理にプラスに働く可能性があります。
3. 筋肉を守りやすい
ダイエット中に注意したいのが、筋肉の減少です。
体重が減っても、筋肉まで落ちてしまうと、基礎代謝が下がり、疲れやすくなったり、リバウンドしやすくなったりする可能性があります。
基礎代謝とは、何もしなくても体が生命維持のために使うエネルギーのことです。
高たんぱく質の食事は、運動と組み合わせることで、筋肉を守りながら体重管理をしやすくする可能性があります。
特に、40代以降の方は、体重だけでなく、
筋肉を落とさないダイエット
を意識することが大切です。
効果が出やすい人はいる?
この論文では、どのような人に高たんぱく質ダイエットが合いやすいかについても一部検討されています。
プレ糖尿病の人
プレ糖尿病とは、糖尿病と診断されるほどではないものの、血糖値がやや高めの状態です。
研究では、プレ糖尿病の人の方が、高たんぱく質の食事による体重減少が大きい傾向が示されています。
つまり、健康診断で、
「血糖値が少し高めですね」
「糖尿病予備軍に注意しましょう」
と言われた方にとって、高たんぱく質の食事は体重管理の選択肢の一つになる可能性があります。
ただし、糖尿病や腎臓病などがある方は、自己判断でたんぱく質を増やすのは避けましょう。
必ず主治医や管理栄養士に相談してください。
人によって合う・合わないがある
論文では、遺伝子タイプによって高たんぱく質ダイエットの効果が違う可能性も紹介されています。
ここで出てくるSNPとは、Single Nucleotide Polymorphismの略で、一塩基多型と呼ばれます。
簡単に言うと、人によって少しずつ違う遺伝子の特徴です。
また、TFAP2Bという肥満リスクに関わる遺伝子の一部に注目した研究も紹介されています。
ただし、これは
「遺伝子検査をしないとダイエットできない」
という意味ではありません。
大切なのは、
同じ食事法でも、人によって効果は違う
ということです。
「友達はこの方法でやせたのに、自分はうまくいかない」
ということは珍しくありません。
だからこそ、ダイエットは流行に合わせるより、生活に合う方法を探すことが大切です。
実生活ではどう取り入れる?
高たんぱく質ダイエットを始める時に、いきなり厳しい食事制限をする必要はありません。
まずは、いつもの食事にたんぱく質を足すことから始めましょう。
朝食の工夫
朝食がパンとコーヒーだけの方は、次のようなものを追加してみましょう。
・ゆで卵
・ヨーグルト
・チーズ
・納豆
・豆乳
・サラダチキン
・ツナ
朝にたんぱく質を入れると、午前中の空腹感が軽くなる方もいます。
昼食の工夫
昼食が麺類だけ、丼だけになりやすい方は、たんぱく質を1品足すのがおすすめです。
・そばに卵や鶏肉を足す
・うどんに豆腐や卵を足す
・おにぎりだけでなく、焼き魚やゆで卵を加える
・パスタならツナ、鶏肉、魚介を入れる
「炭水化物をゼロにする」のではなく、
炭水化物を少し整えて、たんぱく質を増やす
くらいが続けやすいです。
夕食の工夫
夕食では、主菜をしっかり作ることがポイントです。
おすすめは、
・魚
・鶏肉
・赤身肉
・卵料理
・豆腐
・納豆
・大豆製品
です。
揚げ物や脂の多い肉ばかりに偏ると、総カロリーが増えやすくなります。
高たんぱく質を意識する時は、
たんぱく質を増やす=脂質を増やしすぎない
ことも大切です。
間食も変えやすいポイント
ダイエットで意外と大きいのが間食です。
甘いお菓子や菓子パンを毎日食べている方は、間食を見直すだけでも体重管理に役立つことがあります。
おすすめしやすい選択肢は、
・無糖ヨーグルト
・ゆで卵
・チーズ
・豆乳
・ナッツ少量
・プロテイン飲料
・高たんぱくヨーグルト
などです。
ただし、プロテインバーや高たんぱく商品でも、糖質や脂質が多いものもあります。
「高たんぱく」と書いてあるから安心ではなく、カロリーや成分も確認しましょう。
注意:高たんぱく質=食べ放題ではない
ここはとても大切です。
高たんぱく質ダイエットは、たんぱく質を増やせば何をどれだけ食べてもいい、という方法ではありません。
体重管理の基本は、食事全体のバランスです。
たんぱく質を増やしても、揚げ物、脂質の多い肉、甘い飲み物、お菓子が多ければ、総カロリーが増えて体重は減りにくくなります。
高たんぱく質を意識する時は、
・主食を大盛りから普通盛りにする
・お菓子を少し減らす
・毎食たんぱく質を入れる
・野菜や食物せんいも一緒にとる
・水分をしっかりとる
このようなバランスが大切です。
たんぱく質を増やす時に注意が必要な人
高たんぱく質ダイエットは、多くの方にとって参考になる考え方ですが、すべての人に安全とは限りません。
特に、以下に当てはまる方は注意してください。
・腎臓病がある
・医師からたんぱく質制限を言われている
・糖尿病で治療中
・肝臓病がある
・妊娠中、授乳中
・高齢で食事量が大きく低下している
・薬を複数飲んでいる
このような方は、自己判断でたんぱく質を大きく増やさず、主治医や管理栄養士に相談してください。
この研究の限界
今回の論文は、システマティックレビューとメタ解析であり、比較的信頼度の高い研究方法です。
しかし、限界もあります。
たとえば、
・食事内容は自己申告に頼る部分がある
・実際にどれくらい食べたかにズレがある可能性がある
・研究によって高たんぱく質の量が違う
・体重は見ていても、筋肉量や体脂肪まで詳しく見ていない研究もある
・参加者の年齢、性別、生活習慣が研究によって異なる
といった点です。
そのため、
高たんぱく質ダイエットにすれば必ずやせる
とは言えません。
あくまで、体重管理に役立つ可能性がある食事法の一つとして考えましょう。
まとめ
高たんぱく質ダイエットは、太りぎみ〜肥満の成人において、通常のたんぱく質量の食事よりも平均で約1.6kg多い体重減少と関連していました。
効果は「劇的」ではありませんが、体重管理の長期戦では意味のある差になる可能性があります。
特に、
満腹感を保ちやすい
筋肉を守りやすい
リバウンド対策につながりやすい
という点は、無理のないダイエットを考えるうえで大切です。
まずは、極端な糖質制限や食事制限ではなく、
・毎食たんぱく質を入れる
・主食を大盛りから普通盛りにする
・間食を高たんぱくなものに置き換える
・筋トレやウォーキングも一緒に行う
このあたりから始めてみましょう。
体重を減らすことだけが目的ではありません。
将来の筋肉、体力、健康寿命を守るためにも、たんぱく質を上手に味方につけることが大切です。
今日の一歩が、未来の元気をつくります。みんなで健康寿命を延ばしていきましょう!!
注意点
この記事は、できるだけ信頼度の高いシステマティックレビューとメタ解析を参考に作成していますが、研究は対象者、食事内容、運動習慣、持病、体質などによって結果が異なります。
そのため、この記事の内容がすべての人にそのまま当てはまるわけではありません。
高たんぱく質ダイエットは、体重管理に役立つ可能性がありますが、万能な方法ではありません。
腎臓病、糖尿病、肝臓病などの持病がある方、医師から食事制限を受けている方は、自己判断でたんぱく質を増やさず、必ず医師や管理栄養士に相談してください。
また、本記事は医療行為の指示や診断を目的としたものではなく、健康情報の一例として参考にしていただく内容です。
記事作成について
この記事は、論文選定を筆者である理学療法士が行い、文章作成にはAIであるChatGPTを活用しています。
作成後の文章は、筆者が内容を確認し、必要に応じて修正・加筆を行っています。
FAQ
Q1. 高たんぱく質ダイエットは本当にやせますか?
研究では、高たんぱく質の食事は通常のたんぱく質量の食事より、平均で約1.6kg多い体重減少と関連していました。ただし、誰でも必ずやせるわけではありません。食事全体のカロリー、運動、睡眠、体質も関係します。
Q2. たんぱく質はどんな食品からとればいいですか?
卵、魚、鶏肉、赤身肉、豆腐、納豆、ヨーグルト、チーズ、豆乳などがおすすめです。毎食に1品たんぱく質を入れると、無理なく続けやすくなります。
Q3. プロテインを飲めば食事は適当でも大丈夫ですか?
プロテインは補助として使える場合がありますが、基本は食事です。たんぱく質だけでなく、野菜、食物せんい、炭水化物、脂質のバランスも大切です。持病がある方は、使用前に医師や管理栄養士へ相談しましょう。
参考論文
Hansen T.T., Astrup A., Sjödin A.
Are Dietary Proteins the Key to Successful Body Weight Management? A Systematic Review and Meta-Analysis of Studies Assessing Body Weight Outcomes after Interventions with Increased Dietary Protein.
Nutrients. 2021;13(9):3193.
Published: 14 September 2021.
DOI: 10.3390/nu13093193
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