論文タイトル:
The effects of caffeine on subsequent sleep: A systematic review and meta-analysis
著者: Gardiner C. 他
発表年: 2023年
掲載誌: Sleep Medicine Reviews(Volume 69)
DOI: https://doi.org/10.1016/j.smrv.2023.101764
😴「カフェイン、何時までなら大丈夫?」よく聞かれる質問です
リハビリの現場や健康相談の中で、
- 「コーヒーって何時まで飲んでいいの?」
- 「夜寝れないんだけど、もしかして午後のカフェイン?」
など、睡眠に関連する話はよく出ます。
そこで今回は、カフェインが睡眠に与える影響を徹底的に調べた最新レビュー論文を紹介します。
しかも今回の研究、これまでのデータを統合して分析した信頼度の高いメタアナリシスなんです。
📚研究のポイント
この論文では、過去の複数の研究を分析し、以下のような睡眠への影響を調査しています。
✅ カフェインが悪影響を与える睡眠要素
- 総睡眠時間(TST)
- 寝つきにかかる時間(入眠潜時、SOL)
- 途中で起きる時間(WASO)
- 睡眠効率(SE)
- 深い睡眠(N3/N4)の割合
🕒カフェインの影響は「量と時間」によって変わる!
重要ポイント:
- カフェインは飲む量が多いほど、寝る時間に近いほど、睡眠に悪影響が強くなる。
- 特に寝る直前のコーヒーやエナジードリンクはNG!
☕カフェイン摂取の目安時間とは?
研究ではこんな結論が出ています👇
飲み物 | 最低限、何時間前までに飲むべき? |
---|---|
コーヒー(250ml/107mg) | 8.8時間前 ☕ |
プレワークアウト(217.5mg) | 13.2時間前 💪 |
→ 例えば、夜23時に寝たいなら、コーヒーは14時前、プレワークアウトは10時前までが目安!
※プレワークアウトとはトレーニング前に摂取するサプリメントや食品で、運動パフォーマンスの向上を目的とした物です。
🧬人によって効き方は違う!?
- 遺伝的な体質によって、カフェインの影響には個人差があります。
- つまり、「自分は大丈夫」と思っていても、睡眠の質が落ちてるかもしれません。
🛌睡眠の質が落ちると、リハビリにも影響
睡眠は回復力や集中力、ホルモンバランスにも関わってくる重要な要素です。
特にリハビリ中の方は、良質な睡眠が体の回復を支えます。
なので、日中のカフェイン摂取を見直すだけで、回復スピードが変わる可能性もあるんです。
💬まとめ
☕ コーヒーの1杯、ちゃんとタイミングを考えていますか?
✅ 朝の1~2杯はOK
❌ 夕方以降のカフェインは、睡眠をガッツリ削る可能性あり
「寝付きが悪い」「疲れが抜けない」「朝つらい」…
そんなときは、午後のカフェインを見直してみることから始めてみましょう。
※このブログは、医学研究に基づいた情報提供を目的としたものであり、診断・治療の代わりではありません。体質や病状により個人差がありますので、不安がある場合は専門医へご相談ください。
一緒に健康寿命、のばしていきましょう。
それではまた次回!!
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