「ローカーボ(低炭水化物)なら 早く・楽に痩せる って聞くけど…」
「ご飯(お米)もパンも好き。我慢した方がいいの?」
「心臓や血管にはどっちが安全?」
こんなモヤモヤ、ありませんか?
とくに、40〜60代の女性の方は
- 体重も気になる
- 将来の 心臓病や脳卒中もこわい
- でも、キツい食事制限は続かない…
という“リアルな悩み”を抱えていることが多いです💭
今日は、「低炭水化物ダイエット」と「バランスよい減量食」 をガチで比べた、信頼度の高いコクランレビュー(体系的レビュー)をご紹介しながら、
結局どっちを選べばいいの?
という疑問に、やさしくお答えしていきます😊 Naude CE 2022
このブログでわかること✨
- 低炭水化物ダイエットって 何を減らすのか
- バランス型の減量食と どこが違うのか
- 体重の減り方に大きな差はあるのか?
- 心臓・血管のリスクはどう変わるのか
- 日常生活で どんな人がどの食事を選びやすいか
スマホでサクッと読めるように、小見出し+短めの文章+絵文字多め でいきます📱
研究のざっくり概要📘
今回ご紹介するのは、
低炭水化物減量食 vs バランス炭水化物減量食
を比べた 61本のランダム化比較試験(RCT:患者さんをランダムにグループ分けして比べる質の高い研究デザイン) をまとめたレビューです。Naude CE 2022
対象となった人たち
- 大人の肥満・過体重の人 6925人
- そのうち
- 2型糖尿病(T2DM)なし:5118人
- 2型糖尿病あり:残りの参加者
- 平均体重:約 95kg(かなりしっかり体格の人たち)
ダイエットのタイプ
🔹低炭水化物(ローカーボ)グループ
- 炭水化物(ご飯、パン、麺、いも類、甘いもの、果物など)をぐっと減らす
- かわりに
- 肉・魚・卵・チーズ・油 など 脂質やたんぱく質多め
- 「とても少ない炭水化物(1日50g以下)」という 超ローカーボ を使った試験もあり
🔹バランス食グループ
- 炭水化物:全体のエネルギーの 45〜65%
- たんぱく質・脂質もバランスよく
- いわゆる「食事ガイドライン」に近い ふつうの減量食
- ご飯やパンは食べるが、量を減らして総カロリーを落とす イメージ
どちらのグループも、体重を減らすための「エネルギー制限」 がかかっていることが多く、
「ローカーボは食べ放題OK!」という設定ではない試験がほとんどです。
結果① 体重の減り方:差は“ほんの少し”だけ⚖️
糖尿病がない人の場合
3〜約8.5か月、1〜2年といった期間で体重の変化を比べたところ…
- どちらの食事でも体重はしっかり減っている
- 試験によっては 1〜12kgと幅広い
- 低炭水化物の方がわずかに多く減ることもあるが、その差は約1kg以内
👉 研究全体をまとめると、
短期でも長期でも、「低炭水化物」と「バランス食」で体重の減り方は“ほとんど同じ”
という結論になっています。Naude CE 2022
2型糖尿病がある人の場合
こちらも結果はほぼ同じで、
- 3〜6か月、1〜2年のどちらでも
- 体重の減り方は、両グループで大差なし(平均差は1kg前後以内)
糖尿病の人も、
「低炭水化物だから特別にすごく痩せる」というより、
どちらを選んでも、きちんと続ければ痩せられる
というイメージに近いです。
結果② 心臓・血管リスクも「ほぼ同じ」❤️
体重だけでなく、心臓・血管のリスク も大事ですよね。
このレビューでは、
- 血圧:とくに拡張期血圧(下の血圧)
- LDLコレステロール:いわゆる「悪玉コレステロール」
- HbA1c(ヘモグロビンA1c:えーわんしー):2〜3か月の血糖の平均を示す値(糖尿病のコントロール指標)
などもチェックしています。
結論は…
- 血圧の下の値(拡張期血圧)
- LDLコレステロール
- HbA1c(糖尿病のコントロール)
いずれも、
1〜2年の経過でみると「低炭水化物」と「バランス食」で差はほとんどない
という結果でした。Naude CE 2022
つまり、
「低炭水化物だから心臓にすごく良い・悪い」
という決定的な差は、このレビューからは見えていません。
「ローカーボ」と「バランス食」どう選ぶ?👩🍳
1️⃣ どちらも“続ければ”体重は落ちる
このレビューから言える大事なポイントは、
魔法のような最強ダイエットはなく、「続けられるスタイル」が一番強い
ということです。
2️⃣ ローカーボが合いやすい人
- ご飯・パン・麺を そこまで強く欲しない
- 肉・魚・卵・大豆製品が好きで、たんぱく質多めでも平気
- 食後の眠気や血糖スパイクが気になり、炭水化物を減らしてみたい
こういう方には、低炭水化物ダイエットは 選択肢のひとつ になります。
3️⃣ バランス食が合いやすい人
- ご飯・パン・麺を 完全にはやめたくない
- 家族と同じメニュー内で調整したい
- 長く続ける“普通のダイエット” を探している
こういう方には、バランス型の減量食で「量と質」を整える 方が、ストレスが少なく続けやすいことが多いです🍚
4️⃣ 共通して大事なポイント
- 総エネルギー(カロリー)を適度に減らすこと
- たんぱく質は適度にしっかり(筋肉量を守るため)
- 野菜・海藻・きのこなどで 食物繊維を増やすこと
- 無理な長期の自己流ダイエットは、
- 体調不良
- 便秘・頭痛
- 生理不順
などのリスクもあるので注意⚠️
この研究の限界と注意点⚠️
今回のコクランレビューは、
- 61本ものRCTをまとめた質の高い研究 ですが
- それでも いくつかの限界 があります。
限界ポイント
- 研究ごとに
- 参加している人の年齢・体重
- ダイエットの細かな内容
- サポート体制(栄養指導の有無など)
が バラバラ
- 途中で辞めてしまった人も多い試験があり、
データが欠けていることによる偏りの可能性 - 2年以上の “超長期”のデータは少ない
そのため、このレビューの結果は
「できるだけ信頼度の高い論文をまとめたもの」ではありますが、あくまで“数ある研究の一例”であり、絶対的な正解ではありません。
鵜呑みにしないでほしいこと
- この結果を
- 「ローカーボは意味がない」
- 「バランス食だけが正義」
と 単純に決めつけるのはNG です。
- 体質・持病・薬・生活リズム によって、合う食事は変わります。
- とくに、
- 2型糖尿病
- 心臓病・腎臓病
などの持病がある方は、必ず 主治医や管理栄養士に相談 してから大きな食事変更をしてください。
このブログは、一般的な情報提供 を目的としており、
個別の診察・診断・治療の代わりにはなりません。
まとめ:続けられる“マイルドダイエット”を一歩ずつ🚶♀️
- 低炭水化物もバランス食も、
正しく取り入れれば体重や血液データを改善する可能性 があります。 - しかし、どちらか一方が圧倒的に優れている、という証拠は現時点ではありません。 Naude CE 2022
- 大事なのは、
- 自分の 好み
- 家族との食事
- 仕事や生活リズム
- 持病やお薬
をふまえて、「無理なく続けられるスタイル」を選ぶこと。
今日の記事が、
「とりあえず糖質全部カット!」ではなく、
“自分に合った現実的な一歩”を選ぶきっかけ
になればうれしいです😊
参考文献(論文情報)📚
Naude CE, Brand A, Schoonees A, Nguyen KA, Chaplin M, Volmink J.
“Low-carbohydrate versus balanced-carbohydrate diets for reducing weight and cardiovascular risk.”
Cochrane Database of Systematic Reviews 2022, Issue 1. Art. No.: CD013334.
DOI: 10.1002/14651858.CD013334.pub2 Naude CE 2022
今日の一歩が、未来の元気をつくります。みんなで健康寿命を延ばしていきましょう!!


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