📄論文情報
タイトル: Coffee and tea consumption on the risk of osteoporosis: a meta-analysis
著者: Wopei Li, Yujiao Xie, Lei Jiang
掲載誌: Frontiers in Nutrition(2025年3月4日)
DOI: 10.3389/fnut.2025.1559835
🦴はじめに:骨粗しょう症って予防できるの?
こんにちは!現役リハビリ部長のむらぴーです😊
リハビリ中に患者さんから、こんな質問をよくいただきます。
- 「骨粗しょう症にいい食べ物ってありますか?」
- 「骨を強くするには、どんな飲み物がいいんですか?」
- 「骨粗しょう症が心配で…🥲」
たしかに、骨の健康って年齢とともに気になりますよね🦴
そんな疑問にヒントを与えてくれる、**56万人超のビッグデータを使ったメタアナリシス(統合研究)**が発表されました!
今回は、**コーヒーとお茶が本当に骨に良いのか?**を科学的に検証した最新の研究結果をご紹介します☕
📚この研究の概要
この研究は、2008年から2024年に発表された14本の観察研究を統合して分析したものです。対象は40歳以上の男女56万人以上!
✔目的は?
「コーヒーやお茶を飲む習慣が、骨粗しょう症の発症リスクにどう影響するか?」を明らかにすることです。
✔骨粗しょう症とは?
骨密度(BMD)が基準より低くなり、骨がもろくなって骨折しやすくなる状態です。特に高齢女性で多く、日本では推定約1,300万人が該当すると言われています。
🔍研究結果のポイント
☕コーヒーの摂取と骨粗しょう症リスク
- 1日1杯以上のコーヒーを飲む人は、骨粗しょう症のリスクが21%低下!
- 1日1杯未満では有意な効果なし(統計的に差が出ませんでした)
👉つまり、「たまに飲む」ではなく、毎日1杯の習慣がカギ☕
🍵お茶の摂取と骨粗しょう症リスク
- 週4回以上お茶を飲む人では、リスクが25%低下!
- 週3回以下の人でも多少の効果はあるものの、統計的にはやや弱い傾向
👉お茶も「定期的に続ける」ことが大切です🍵
🧬なぜコーヒーやお茶が骨に良いの?
どちらにも**「抗酸化作用」や「抗炎症作用」のある成分**が含まれています。
☕コーヒーの骨保護成分
- クロロゲン酸(CGA):骨を作る細胞を刺激
- フラボノイドやポリフェノール:炎症抑制と骨の分解抑制
- カフェインは量によって効果が変化する⚠️
- 少量:骨形成を助ける可能性
- 多量:骨の吸収を促すリスクもある
🍵お茶の骨保護成分
- 緑茶のカテキン(EGCGなど):骨形成促進&腸内環境改善
- ポリフェノール:骨密度を保ち、骨折リスク低下に寄与
📣リハビリ部長のひと言
骨粗しょう症は「静かな病気」とも言われ、気づかないうちに進行します。
でも、日々のちょっとした習慣が予防になるかもしれない!
この研究では、コーヒー1日1杯、またはお茶を週4回以上飲むことでリスクが下がるという結果が出ています😊
ただし、「たくさん飲めばいい」というわけではありません。あくまで適量を、毎日のルーティンとして続けるのがポイント☝️
⚠️注意点(鵜呑みにしないで!)
この結果は、観察研究(人々の行動を長期間観察した研究)を統合したもので、因果関係を証明するものではありません。
✅ 個人の体質
✅ 飲んでいるお茶の種類(緑茶?ウーロン茶?)
✅ 飲み方(砂糖入り?ブラック?)
などによって、結果が異なる可能性があります。
「コーヒーさえ飲めば骨が強くなる!」というものではありませんので、あくまで“参考程度”にご覧ください😊
✅まとめ
- 毎日コーヒー1杯、または週4回以上のお茶で、骨粗しょう症のリスクが下がる可能性あり
- 飲む頻度・習慣がカギ
- 骨を守る栄養素(ポリフェノール、クロロゲン酸、カテキン)も豊富
- ただし飲みすぎ・偏りには注意☝️
※補足☝️
論文では「お茶(tea consumption)」としてまとめられており、特定の種類(緑茶・ウーロン茶・紅茶など)に区別されていません。8件の観察研究のうち、「お茶を飲む習慣がある人」全体をひとまとめにして解析されています。このため、
- 緑茶や紅茶などどの種類かは調査対象によって異なる
- **全体として「茶飲料の習慣」**が骨粗しょう症リスク低下と関連していた
という形式になっています。
今日の一歩が、未来の元気をつくります。みんなで健康寿命を延ばしていきましょう!!
それではまた次回!
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