👩🦰「階段がつらい…」
👩「歩き始めの一歩が痛い…」
🧑「運動しなきゃと思うけど、痛くて続かない…」
変形性膝関節症(=関節のクッションがすり減りやすくなる状態)は、日常の“地味につらい”を積み重ねてきます。特に家事・買い物・仕事の移動など、女性の生活シーンに直撃しがち。
そこで注目されるのが、理学療法士などが手で行う手技療法/マニュアルセラピー。
今回紹介するのは、「手技療法は、ひざの痛みや動きに役立つの?」をまとめたシステマティックレビュー(複数研究を集めて整理する研究)です。Tsokanos A 2021
この記事の結論✅
- 手技療法は短期的に、痛みを減らし、ひざの動き(可動域)や生活の動きやすさを改善する可能性が示されました。Tsokanos A 2021
- ただし、研究の質にはばらつきがあり、長期効果はまだ“確実”とは言いにくい面もあります。Tsokanos A 2021
- 多くの研究で、運動療法+手技療法の組み合わせが扱われています。Tsokanos A 2021
そもそも「手技療法」ってなに?🤲
手技療法(Manual Therapy: MT)は、施術者が手を使って、関節や筋肉まわりを動かしたり、やさしく圧をかけたりして、動きや痛みの改善を狙うアプローチです。Tsokanos A 2021
ポイントは、ボキボキするイメージだけが手技療法ではないこと。
研究では、次のような方法が含まれていました(代表例):
- 関節モビライゼーション:関節をやさしく動かして動きを出す
- モビライゼーション・ウィズ・ムーブメント(MWM):手で補助しながら、本人も動かす方法
- 膝のお皿(膝蓋骨)へのモビライゼーション(PMT)
- 牽引:関節にやさしく“引く”力を加える
- 筋膜へのアプローチを含むプロトコル などTsokanos A 2021 Tsokanos A 2021
この論文は何を調べたの?🔍(研究の中身をやさしく)
このレビューは、変形性膝関節症の人に対して手技療法を行った研究(RCTなど)を集め、
痛み・ひざの動き(可動域)・生活のしやすさがどう変わるかを整理しました。Tsokanos A 2021
- 対象:ひざの変形性関節症
- 比較:手技療法あり vs 別の治療(運動、電気治療、通常ケアなど)
- 主要アウトカム:痛み、可動域(ROM)、機能(WOMACなど)Tsokanos A 2021
そして、最終的に6本の研究が分析対象になりました。Tsokanos A 2021
結果:手技療法で“短期的に”何がよくなった?✨
結論から言うと、レビュー全体としては
✅ 痛みが減る
✅ ひざの動き(可動域)が広がる
✅ 生活の動きやすさ(機能)が上がる
…という「短期的な改善」が示されました。Tsokanos A 2021 Tsokanos A 2021
さらに、研究ごとの内容を見るとこんな傾向が紹介されています:
1)電気治療より、手技療法のほうが良かった可能性
ある研究では、手技療法(MWMやPJM)が、電気治療よりも
痛み・可動域・筋力・機能面で良い変化が出た、とまとめられています。Tsokanos A 2021
2)「運動+手技療法」の組み合わせが有望
運動だけよりも、運動に手技療法を足した方が症状が良くなる可能性が示された研究があり、
さらに1年後でも改善が続いた可能性に言及されています。Tsokanos A 2021
でも注意:研究の質(信頼度)はどうだった?⚠️
ここが大事です。
このレビューでは、研究の“偏り(バイアス)”もチェックされていて、
質が十分な研究:2本、質が低い研究:2本、判断が難しい研究:2本と整理されています。Tsokanos A 2021
また、手技療法の性質上、施術者を完全に“目隠し”するのが難しく、研究としての限界が出やすい点も触れられています。Tsokanos A 2021
つまり、「効く人が多そう」な気配はあるけど、まだ完璧に言い切れる段階ではない、というのが正直なところです。
どうしてラクになるの?(むずかしい話を超シンプルに)🧠
レビューでは、手技療法の効果は主に
- 体の「痛みの感じ方」を調整するしくみ
- それにより動かしやすくなって、結果的に可動域や機能が上がる
…といった流れが考えられる、と述べています。Tsokanos A 2021
“ひざそのものを無理やり治す”というより、痛みが少し緩んで動けるようになる——
そんなイメージが近いです。
今日からのヒント:手技療法を検討するときのコツ📝
医療知識がない方でも、ここだけ押さえると失敗しにくいです。
✅ 1)「運動もセット」で考える
このレビューに入った研究の多くで、運動療法が一緒に行われていました。Tsokanos A 2021
→ 手技療法だけに期待しすぎず、運動の土台づくりとして使うのが現実的。
✅ 2)“一発で治る”より「動ける日を増やす」発想で
短期的にラクになる可能性はある一方で、長期効果はまだ研究が十分とは言えません。Tsokanos A 2021
→ 家事や外出が少し楽になる日を増やす、くらいの目標がちょうどいいです。
✅ 3)受けるなら、評価してくれる専門家のところへ
同じ“マッサージっぽい”でも、
どの動きが痛いか/どこが硬いか/筋力はどうかを見てくれるところだと、良いです。
注意点(大切)⚠️
- この記事は、信頼度の高い研究手法(システマティックレビュー)を参考にしていますが、紹介した内容は多数ある研究の一例です。Tsokanos A 2021
- 効果には個人差があり、症状や合併症によっては合わない場合もあります。鵜呑みにせず、不安がある方は医師・理学療法士などに相談してください。
- 強い腫れ・熱感・ケガ直後などは、自己判断で無理をしないでください。
引用(論文情報)📚
- 著者:Alexios Tsokanos, Elpiniki Livieratou, Evdokia Billis, Maria Tsekoura, Petros Tatsios, Elias Tsepis, Konstantinos Fousekis Tsokanos A 2021
- 論文タイトル:The Efficacy of Manual Therapy in Patients with Knee Osteoarthritis: A Systematic Review Tsokanos A 2021
- 掲載年・日付:Received 25 May 2021 / Accepted 30 June 2021 / Published 7 July 2021 Tsokanos A 2021
- DOI:10.3390/medicina57070696 Tsokanos A 2021
今日の一歩が、未来の元気をつくります。みんなで健康寿命を延ばしていきましょう!!


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